[バルモラル号船上 15日 ロイター] 豪華客船タイタニック号の沈没事故からちょうど100年を迎えた15日、北大西洋の沈没現場付近の船上で追悼式典が行われた。式典には犠牲者の親族も参加し、事故から1世紀を経て、亡くなった1500人以上を弔った。
【写真】タイタニック沈没から100年、事故現場で追悼式
同船の航路をたどるクルーズ船「バルモラル号」は、タイタニック号が氷山に衝突した現地時間の14日午後11時40分に汽笛を鳴らし、乗客らは2分間黙とう。また、沈没時間とされる15日午前2時20分には海に花輪が投げ込まれた。
沈没事故で祖母と母は救出されたが、祖父を亡くしたという英国人のデービッド・ハイズマン氏(74)は、「その話をずっと聞かされて育ってきたが、今ようやく実感できた」と感慨深げ。祖父らは当時、米シアトルで新しい生活を始めるために乗船しており、「母はいつも、救命ボートに乗ったときの様子などを話していた」と語った。
追悼式典は各地で行われ、タイタニック号の造船地である北アイルランドのベルファストでは、犠牲者の名前が入った記念碑が設置された。