宮城県内の仙台市を除く地域のタクシー運賃が20日から値上げされ初乗り運賃の上限は、これまでより70円高い、750円に引き上げられました。
この地域のタクシー運賃の値上げは、3年前の2020年12月以来です。
タクシー運賃が値上げされたのは、宮城県内の仙台市を除く地域で、普通車の初乗り運賃の上限は、これまでの680円から70円引き上げられて、750円になります。
走行距離ごとの加算運賃の上限も、これまでの294メートルごとに90円から、293メートルごとに100円の加算に改められました。
運賃値上げの背景には燃料価格の高騰や、人件費の上昇、それに新型コロナの影響による利用客の減少があります。
この地域のタクシー運賃の値上げは、3年前の2020年12月以来です。
塩釜市のタクシー会社では20日朝、新たな料金を表示したステッカーを車の窓に貼り付ける作業が行われていました。
この会社では、新型コロナやドライバーの高齢化による人手不足などの影響で、去年1年間の売上はコロナ前より2割ほど減ったということです。
タクシー会社の熊谷祐伺専務は「経営が落ち込んでいるため、運賃の値上げで少しでも持ち直してほしい。利用客に対して今後も丁寧に周知していきたい」と話していました。
タクシー業界を取り巻く経営環境は厳しさを増していて、県内ではことし5月に、仙台市のタクシー運賃が普通車の初乗り運賃の上限で680円から710円に引き上げられています。
【運賃値上げに街の人は】
タクシー運賃の値上げについて、JR塩釜駅近くで話を聞きました。
買い物帰りにタクシーを利用することがあるという地元の70代の女性は「ガソリン代も高くなっているし、タクシー会社も商売なので仕方ない部分もあると思う」と話していました。
仙台市の大学に通う20代の男子大学生は「学生にとってタクシーはもともと高価なので、利用する機会がなおさら減るのかなと思う」と話していました。
同じく仙台市の大学に通う20代の別の男子大学生は「70円の値上がりは大きい。乗るとしても友達と割り勘して利用したい」と話していました。