タマネギヨーグルト販路拡大 函館酪農公社

【函館】函館酪農公社(函館)が、8年前に開発したタマネギを使った飲むヨーグルトの販路開拓に力を入れている。昨年は首都圏のデパートで本格販売を始 め、今月からは大手コンビニエンスストア向けに初出荷した。同社は「発売時は関心が低かったが健康志向の高まりで流れが変わってきた」と手応えをつかんで いる。

商品名はUNIO(ユニオ)。血液をサラサラにする効果などがあるとされるタマネギに着目し、2007年に開発した。高糖度の富 良野産タマネギを栄養分が失われない程度にすりつぶし発酵させ、八雲の指定農場の牛乳を使ったヨーグルトと熟成させ、レモン果汁などで風味をととのえた自 信作だ。

だが「タマネギ入りという点が消費者に受け入れられず、売り上げは伸び悩んだ」(金子岳夫開発企画室長)。当初月5千本生産していた数量は2千本程度に低迷してきた。

そこで同社は3年前、商品デザインを刷新し、健康志向の高まりに合わせ砂糖を不使用にするなどの改良を施した。百貨店の催事に積極出品するなど販路開拓に力を注いだ。

これらが奏功し昨夏以降、大手百貨店の高島屋柏店(千葉県)と同玉川店(東京)で本格販売が始まった。さらにローソンが首都圏で約100店展開する健康志向のコンビニ「ナチュラルローソン」で20日から販売が始まった。

ナチュラルローソンは「健康志向が強い女性の関心が高いタマネギとヨーグルトを使った面白い商品」(商品部)と話している。

ユニオの生産量は月3千本に回復しており、金子室長は「日常の食生活から健康を追求する傾向が強まり流れが変わってきた。ブランド力を高めながらインター ネットでの販売強化にもつなげたい」と話している。ユニオは85グラム入り224円でインターネット販売している。同社の移動販売車でも購入できる。(福 本泰範)

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