文学、映画・演劇、新聞、放送などの文化活動で創造的業績をあげた個人・団体に贈られる『第62回菊池寛賞』(日本文学振興会主催)が、『笑っていいとも!』など数多くのテレビ番組の“顔”として活躍するタレントのタモリ(69)に贈られることが15日、わかった。
同会は理由について「三十二年にわたって生放送の司会を務めた『笑っていいとも!』をはじめ、『タモリ倶楽部』『ブラタモリ』など独自の視点をもつ数多いテレビ番組の『顔』として、日本の笑いを革新した」としている。
『いいとも!』は今年3月31日の第8054回放送をもって番組が終了。1982年10月4日のスタート以来、31年6ヶ月の放送期間を通じた平均視聴率は11.5%と“国民的”とも言える人気、知名度を誇った。
その他の受賞者と理由は以下の通り。
▽阿川佐和子=週刊文春の連載対談『阿川佐和子のこの人に会いたい』が1000回を達成。著書『聞く力』、テレビ番組の司会など幅広い分野で支持されてきた
▽白石加代子=早稲田小劇場での初舞台から約半世紀にわたり活躍。怪談会を模した朗読劇『百物語』を22年間続け、今年99話で幕を下ろした。独りでさまざまな人物を演じ分け、観客に恐怖と感動を与えた
▽毎日新聞特別報道グループ取材班「老いてさまよう」▽NHKスペシャル「認知症行方不明者一万人 ~知られざる徘徊の実態~」=認知症の身元不明者という今日的テーマについて、それぞれ新聞とテレビで報道。家族との再会が実現し、国も調査に着手するなど、報道が社会を動かした
▽若田光一=2009年に国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在ミッションを達成。13年11月から14年5月までの滞在ではISSコマンダーの重責を果たすなど日本人初の快挙を成し遂げた
選考は今月8日に都内で、東海林さだお、半藤一利、平岩弓枝、養老孟司の4氏により行われた。
贈呈式は12月上旬に都内で開かれる。