タワマン買っても価値暴落!? 2020年以降に地価が下がる街ランキング

東京五輪に向けて一段と注目が集まる首都圏。一見、好景気に沸くエリアも災害リスクや地価下落、さらにはご近所トラブルなどが潜む。そこで、首都圏の「ヤバい街」を各ジャンルのプロがランキング化。人気な街の“意外な顔”が明らかになる!

◆10年後にはゴーストタウン化……意外と地価が下がる街

「都内のマンションバブルはいまだ継続中。新築マンションの価格も東京五輪までは上昇し続けると思います。しかし、すでに異常な高水準。来年10月に消費税が10%にアップすればリセッション(景気後退)が起こることは必至なので、いつ弾けてもおかしくない状態です」

そう語るのは不動産ジャーナリストの榊淳司氏。やはり地価が下がる街として東京・湾岸エリアの特に建設中のタワーマンションにも警鐘を鳴らす。

「いまだにタワマンの建設ラッシュは続いている。中でも有明は下げ幅が大きくなりそうです」

不動産業の男性も「投資目的で豊洲にマンションを買いましたが、半年間も空き家だった」と嘆く。

一方、郊外に目を向けると、危険水域に達する千葉ニュータウン。

「まず第一に都心からやたらと遠い。ここで新築マンションを1980万円で買ったとしても、1年後、1500万円でも売却できないでしょう。しかし、地元を離れないマイルドヤンキーにとっては最高のステータスなので、いまだに開発が行われているのです」

高齢化社会の到来によりほのぼのとした印象の街にも危機が迫る。

「意外と地価下落が不安視されているのが聖蹟桜ヶ丘。かつては人気を誇り、今もベッドタウンとして多くの人が住むが、駅から高台にあるので移動に難あり。年を取ってから手放す人が急激に増えています。でも、どれも団塊の世代が夢を見て建てた100坪前後の豪邸ばかりなので、買い手がつかない。10年後、20年後がとても心配です」

最後に、意外性がダントツの大井町。’13年ごろから地価が上がり続け、特に駅前は上昇率が高いエリアなのだが、なぜなのか。

「’20年から羽田空港への進入経路の変更予定によって大井町駅の上空500mを飛ぶことに。騒音は最高で80デシベルと試算されてますが、60デシベルで対面での会話は困難です。街自体はとても楽しいところですが、地価が影響を受けることは間違いありません」

中長期的な視点に立った街選びをしないと苦労は確実である。

<意外と地価が下がる街ランキング>

1位 大井町……楽しくて良い街だが、飛行機の騒音問題が接近中

2位 聖蹟桜ヶ丘……かつての高級住宅街も10年後には廃墟化の可能性

3位 千葉ニュータウン……外様には地獄。でもマイルドヤンキーには天国

4位 豊洲……止まらない開発と加速する物件の金融商品化

5位 有明……商業施設やコンサート会場につられるのは危険!

【榊 淳司】不動産ジャーナリスト

首都圏のマンション市場に関する分析や情報を発信。主な著書に『2025年東京不動産大暴落』『マンションは日本人を幸せにするか』など

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