大都市で大きな地震が起きた時に備え、野田政権はターミナル駅を対象にした防災計画づくりを自治体に義務づける方針を固めた。交通網が混乱し、大量の帰宅難民が出ることを想定。駅周辺の商業施設などと連携し、避難場所の確保や食べ物の備蓄を促す内容で、年明けの通常国会に関連法の改正案を出す。
防災計画は国や県、市区町村がそれぞれの地域単位でつくっている。ただ、東日本大震災の際には、都内は鉄道の運休で多くの帰宅難民が新宿や渋谷などのターミナル駅にあふれ、誘導が不十分だったり、周辺の商店で食べ物がなくなったり混乱状態に陥った。そこで野田政権は、今後発生が予想される首都圏の直下型地震や東南海地震に備え、主要なターミナル駅ごとに詳細な防災計画を新たに練る必要があると判断した。