株式会社クロスワープは1日、著作権侵害に関するウェブサイトの調査レポートを公表した。市販の雑誌に掲載されているサイトから、高い割合で人気のコンテンツがダウンロード可能という結果となっている。
調査は、2010年8月10日時点でAmazon.co.jpから購入可能な書籍のうち、1)書名に「ダウンロード」が含まれる、2)価格帯が1500円以下、3)出版年月が2009年10月以降、4)売上数が上位のもの--の4条件から、4種類の雑誌を選定。雑誌に掲載されている合計61のサイトから、「音楽」「ゲーム」「コミック」の人気コンテンツが入手できるかを調査した。
調査対象としたコンテンツは、音楽が、オリコンシングル週間ランキングで2010年9月第1週~第3週に上位20位に入った楽曲(計39タイトル)。ゲームが、株式会社エンターブレインが発表している販売本数ランキング(2010年9月20日~9月26日)の上位30タイトル。コミックが、日本出版販売株式会社が発表しているコミック販売数ランキング(2010年8月1日~2010年8月31日)の上位10タイトル。
調査では、音楽では39タイトル中38タイトル(97.4%)、ゲームでは30タイトル中23タイトル(76.7%)、コミックでは10タイトル中8タイトル(80.0%)がそれぞれ入手可能という結果となった。
調査対象となった61サイトのIPアドレスの割り当て国・地域の割合は、米国が52%、中国が13%、オランダが8%、フランスが5%など。ファイルの蔵置スペースとしては、「megaupload」(22%)が最も多く利用されていた。
クロスワープでは、2009年10月に国内の複数著作権関係団体が、出版社に対して違法サイト情報の掲載自粛を要請した影響もあり、無許諾ダウンロードの手引きになる雑誌は発売が減っていると考えられると説明。一方で、2009年発売の雑誌であっても、高い確率で人気コンテンツにたどり着ける状況になっているとして、国内のビジネスを守るためにも、海外のサイトに対しても監視、対策をしていくことが重要と考えられるとしている。