ツール・ド・東北 民泊31軒が協力 震災支援、恩返し

 東日本大震災の被災地を自転車で巡る「ツール・ド・東北2013in宮城・三陸」で、宮城県石巻市などの一般家庭が「民泊」で参加者らを受け入れる。震災で多くの支援を受けたことから感謝の意味を込めるとともに、全国から集まる人たちと地元住民が交流できる機会を広げるため、大会実行委員会が企画した。
 協力家庭は6月から募集し、石巻市と宮城県東松島市の31軒が計47部屋を無償で提供する。大会前日の11月2日の1泊と、当日も受け入れる2泊があり、参加者や応援の家族ら利用希望者は大会のホームページで受け付けた。
 石巻市沢田で自動車整備業とカキ養殖業を営む斎藤伊平さん(58)は築100年を超える自宅の2部屋を民泊に充てる。9年前にリフォーム・増築した後はあまり使っていなかった。内湾の万石浦に近いが、震災では床下浸水した程度だった。
 斎藤さんは「震災では全国からさまざまな支援が寄せられた。自分ができる形で少しでも恩返ししたかった」と民泊に協力する理由を語る。
 2部屋はいずれも東京都からの参加者が1泊する。妻の洋子さん(56)は「できれば新鮮なカキを食べてもらいたい。応援にも行きたい」と大会を楽しみにする。
 ツール・ド・東北は石巻市と宮城県女川町、南三陸町を舞台に行われ、三つのコースに約1500人が参加する予定。

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