テキトー男・高田純次がCMに出まくってる理由

昨年後半から、妻夫木聡が出演する「サッポロ生ビール黒ラベル」~「大人エレベーター」シリーズCMや、「ZOZOTOWN」CM、佐々木希らと共演中のウィルコムCMなど、立て続けにCMに出まくっている高田純次。
【関連写真】チャン・グンソクが魅惑のマスターに扮する「ソウルマッコリ」CMに待望の新バージョンが登場!
昔から常に一定の需要はあり、幅広い層に好感度も高い人であるということは変わらないのに、なぜいま、CM需要が爆発的に伸びているのだろうか。
1つには、震災後から続いている日本の「頑張ろう」「元気になろう」というムードの一方で、疲れも出てきて、ふっと力を抜ける「テキトーさ」が世の中に求められつつあるという面はあるだろう。
だが、もう1つは、近年猛烈な勢いで台頭している新たな「テキトー勢力」=「ザキヤマ(アンタッチャブル山崎)」の余波もあるのではないか。
新勢力の影響で、「元祖テキトー男」もひっぱりあげられている面はある気がしてならない。
この二人、大きな共通点「テキトーさ」の他に、誰かを傷つけて笑いをとるのではないおおらかな性質も、好感度につながっていると思う。 また、共通しているのは、「反応速度」だ。どんなときでも、ためらいなく、瞬時に切り返す。その反応速度の速さは、数多いる芸人の中でも群を抜いている。
また、実はコメントが100%完璧なわけではなく、ときにスベることもあるのだが、スゴいのは、スベって体勢を崩したときでも、そのままでは着地せずに、地上に着くギリギリまであがき続けること。しぶとくコメントを連発し続け、体勢を立て直してから、着地までには間に合わせる。
そのしつこさ、粘り強さは、ちょっとスベるだけで心が折れてしまうハートの弱い芸人などは、憧れるところだろう。
そんな昭和のテキトー男と平成のテキトー男の需要は高まっているようで、ガレッジセール・ゴリや宮根誠司など誰か一人を加えた「テキトー男3人旅」も何度か放送されてきたし、2月4日には「ザキヤマ純次の『ザ・ノーコントロール』~テキトーな夜をアナタに~」なる番組も放送されていた。
ただし、1番組に1人いると間がもつし、非常に助かる「テキトー男」だが、意外なのは、二人ぶつけてみたところで、それほど化学変化は起こらないということ。手を変え、品を変え、今後もしばらくテキトー需要は続きそうです。(文:田幸和歌子)

タイトルとURLをコピーしました