テレ東「ローカル路線バスの旅」 ゆるさと本気のギャップで人気

 平成19年から不定期で放送されているテレビ東京系の旅番組「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」が、ひそかな人気を集めている。越山進プロデューサーは「出演陣のゆるさと、本気でゴールしたがっている真剣さのギャップが面白いと思ってもらえているのでは」と話している。
 番組の趣旨は太川陽介(55)と蛭子能収(66)、女性ゲストの3人が3泊4日の期限内に、指定された場所を目指すというもの。乗っていいのは路線バスだけ、情報収集は原則として地図や現地の人からのみ-という“縛り”つきだ。これまでに17回放送された。
 一見よくある旅番組だが、見ているとかなりヘン。有名な飲食店や観光名所は訪れず、路線バスの時刻表をにらみながらのドタバタ劇をそのまま放送する。マイペースすぎる蛭子に太川が本気で怒ったり、バスの中で疲弊しきった3人の寝姿を収めたり、バスがつながらない場合は歩いたりと、見ていてハラハラする内容だ。
 直近5回のうち2回は目的地にたどり着けなかった。越山氏は「この番組は全部ガチ。若くもない太川さんと蛭子さんがずっとバスに乗っているのは本当にきついと思う」と同情しながらも、「だからこそ、2人の『本当にゴールしたい』というモチベーションが伝わってくる。2人が『もう無理』と言うまで続けたい」。次回放送日は未定だが、今後も半年に1回程度のペースで続ける予定だ。(本間英士)

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