西武鉄道が運営する遊園地「としまえん」(東京都練馬区)が閉園となり、跡地に「ハリー・ポッター」のテーマパークが建設される見込みとなった。テーマパーク大手は好調な集客を背景に競争が激化しており、今年は東京ディズニーランド(TDL、千葉県浦安市)やユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)などで大型リニューアルが相次ぐ。中・小規模な遊園地は苦戦が続いており、二極化が鮮明となってきた。
国際業界団体などの調査によると、2018年の入場者数の世界ランキングでは、TDLが3位(1790万人)、東京ディズニーシー(TDS)が4位(1465万人)、USJは5位(1430万人)で、大手は軒並み好調を維持している。
TDLは「美女と野獣」などのアトラクションを4月に開業。TDSは2500億円をかけ「アナと雪の女王」などの新エリアを23年度中に完成させる計画だ。USJは任天堂の人気キャラクター「マリオ」の新施設を東京オリンピック開幕直前にオープンする予定で、外国人観光客の取り込みも目指す。
しかし、地方や老舗の遊園地には少子高齢化や人口減少の逆風が直撃している。都心に位置するとしまえんでさえ、ピーク時390万人いた来場者が18年度は112万人まで減少。生き残りを断念せざるを得ない状況に追い込まれた。2年前に閉園したスペースワールド(北九州市)のように、大規模な投資を行えない遊園地は、今後も厳しい経営が続きそうだ。