ブラジル南部のカシアスドスルで開催されている聴覚障害者の国際総合大会「デフリンピック」の第24回夏季大会について、日本選手団本部は12日、選手団内での新型コロナウイルス陽性者の増加に伴い11日以降の全競技で出場を辞退すると発表した。 日本選手団本部は「日本選手団149名のうち、新型コロナウイルス感染症の陽性者が5月10日(火)時点で計11名となりました」と報告。「この事態を受け、日本選手団に帯同するメディカルチームと審議を重ね、感染者を分析した結果、感染源は各競技会場にある可能性が高いと判断し、日本選手団の命と安全を最優先に考え、断腸の思いではありますが、5月11日(水)以降の全競技での試合を全て出場辞退することを決断しました」と発表し「これまで多くのご支援とご協力を頂きました皆さまには大変心苦しいのですが、本決定についてご理解とご協力を頂きますよう心よりお願いを申し上げます」と記載した。 「デフリンピック」はろう者のオリンピックとして、夏季大会は1924年にフランスで、冬季大会は1949年にオーストリアで初めて開催。ろう者のための国際的なスポーツ大会で、参加者が国際手話によるコミュニケーションで友好を深められるところに大きな特徴を持つ。今大会で日本選手団は史上最多となる30個のメダルを獲得していた。 また、連覇が懸かったバレーボール女子は準決勝に進出しており、無念の棄権に。バレーボール代表の公式インスタグラムでは「準決勝以上の戦いを皆さまにお届けできなくなり大変残念です」と報告した。