トヨタ自動車が、新型の電気自動車(EV)を2012年に国内で発売することが11日、分かった。小型車「iQ」をベースに開発。米国でも同時期に発売する見通しだ。全系列販売店で売り出す。家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)も12年までに市販する予定で、幅広いニースに対応したラインアップをそろえ、エコカー市場の主導権を握る戦略だ。
EVは1回の充電で100キロ以上走れ、最高時速は120キロ前後になる見通し。米国や中国市場への投入も検討している。
トヨタは、ハイブリッド車(HV)をエコカーの主軸と位置づける一方で、「短距離はEV、長距離は燃料電池車」という全方位戦略をとっている。独自開発のEVのほか、米ベンチャー「テスラ・モーターズ」との共同開発を進め、12年の米国発売を計画している。
EVをめぐっては、三菱自動車や富士重工業が市販を販売しているほか、日産自動車も12月に「リーフ」を発売する予定で、トヨタの参戦で、競争が激化する一方で、普及にも弾みがつきそうだ。