トヨタ労組が「婚活」支援 独身増加、晩婚化進行に危機感

「婚活」花盛りのなか、トヨタ自動車労働組合が「婚活」支援に乗り出した。第1弾として、2010年12月に組合員の中から30歳以上の独身男女20人ずつの参加者を募って「婚活パーティー」を開く。
労組が「婚活」支援に取り組むケースはめずらしいが、「世界のトヨタ」でも職場結婚が昔ほどでもなくなり、また晩婚化が目立ってきた。
「婚活は会社がやりづらい」と企画
トヨタ労組の組合員数は現在6万3000人。この中には1年以上勤務する期間従業員も含まれている。2010年12月11日に、ウインクあいちで開く「婚活パーティー」は、30歳以上の独身組合員であれば誰でも参加できる。
トヨタ労組は、「職場結婚は依然として少なくないとは思いますが、当社でも晩婚化の傾向はあります」と話す。トヨタでも、若い独身者は男女とも増えている。ただ、「婚活パーティー」については「大上段に構えたものではありません。あまりガチガチに考えることなく、気軽に参加して楽しんでもらえればそれでいい」と呼びかける。
「組合ならではのイベントをやりたいと考えていました。その中で、『婚活』というと会社もなかなかやりづらい。そこを組合がやることにも意義があります」(労組事務局)と説明する。
「出会いの機会」はこれまでも、ワインの試飲会などを開催し、提供してきた。このときはワイン好きが集まったが、「出会い」を前面に押し出せなかったという。それを今回は思い切って「婚活」を打ち出し、カップルをつくっていくことにした。
話し方や身だしなみ、化粧のしかたを専門家が伝授
「婚活パーティー」の参加費は6000円。募集は2010年11月2日から始まっていて、「現在、男女とも枠の半分以上の応募があります」という。
労組の事務局は、「会費については結婚を真面目に考えている人であれば、納得してもらえる水準だと思います。当初はちょっと心配しましたが、まずまずの滑り出しです」と、ホッとしているようすだ。
トヨタ労組の「婚活」支援は、会話の基本や話し方、また化粧のしかたや身だしなみの注意点などの「ノウハウ」を、パーティー(食事会)の前に参加者に勉強してもらうのがポイントだ。
当日、男性はスーツかジャケットを着用するが、服装の押さえておきたいポイントや身だしなみなどについて、一方の女性は化粧のしかた、エチケットやマナーなどを、大手化粧品会社の資生堂の担当者から学ぶ。また、会話の基本、自己アピールのしかた、限られた時間でのコミュニケーションのとり方なども専門の講師が伝授する。
パーティー(食事会)の内容は「カップルになりやすいような工夫を考えています」(労組事務局)と話している。今後、年2回程度の開催を考えていく。

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