トヨタ生産体制抜本的に見直し、現地生産拡大へ

 トヨタは11日、2010年3月期連結決算を発表。2期ぶりとなる1475億円の営業黒字を計上した。またトヨタは同会見内で新たな生産体制を発表。持続的な成長戦略を進める中、世界市場の動向に最適な共有体制を構築することを明らかにした。具体策は下記の通り。
 ●中国・インドなど新興国で現地生産拡大
 成長著しい新興国では、拡大する需要にタイムリーに対応するため、現地生産体制を整える構え。中国では長春新工場の建設を決定。インドでは、新小型開発車のための新工場(南部カルナタカ州バンガロールに第2工場)を建設中だ。トヨタは今年1月に開催されたデリーオートエキスポでは、インド向けの「Etios(エティオス)」コンセプトを初公開しており、2010年末より同工場にて生産を開始すると見られる。
 ●既存市場では生産車種の見直し、為替変動に強い効率的な生産体制の構築を
 (北米)台数や収益的な重要な拠点として捉え、開発から生産準備、生産にいたる自立化を推進。将来的にはハイブリッド車やコンパクト車など北米需要の動向を踏まえた生産体制に見直していく。
 (欧州)技術を磨く市場として位置づけ、魅力あるクルマづくりをしていく。生産体制については商用動向を見極めながら検討していく予定。
 (日本)開発・支援・輸出供給の拠点である日本では、現状の生産体制を抜本的に見直しを図る。「需要ある地域での生産」を基本に、国内には新技術、新コンセプト、新工法への取り組みを中心としてモデルを生産する。モノコック、フレームの混流生産ラインの設置、各工場、ラインの位置づけ・役割分担を明確化し、同一プラットフォームを中心として生産体制を築いていく。

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