NTTドコモは12月2日、仮想のキャラクターによる「バーチャルアイドル」を2017年5月以降、日本と中国で展開すると発表した。中国の携帯事業者大手と協力し、さまざまな経路を通じて音楽やライブ番組などを配信していく。
バーチャルアイドルは、3DCGなどで制作された仮想キャラクターがアイドルとして活動するもので、日本では「初音ミク」によるライブコンサートなどが開かれ、ファンを集めている。
ドコモは、7億人超の契約者を抱える中国携帯最大手China Mobile Communications傘下でアニメ関連ビジネスを展開する企業「ミグ動漫」と、コンテンツを共同で制作・運営する契約を結んだ。ドコモはChina Mobileと協力関係にある。
コンテンツの詳細は明らかにしていないが、開発しているキャラクターのシルエットを公開した。初音ミクの初代イラストを手がけたイラストレーターのKEIさんが担当している。
今後、日中の様々な配信プラットフォームを活用し、音楽やダンス、ライブ番組などを通じてファンとの交流を深めていくという。パートナー企業とキャラクタービジネスも検討していく。
日本動画協会によると、中国のアニメ関連産業は2015年に1.81兆円(前年比+13.1%)、日本は1.82兆円(前同+12.0%)と拡大している。ドコモは中国企業との協業で「バーチャルアイドルを軸とした新たなビジネスの展開を目指していく」としている。