NTTドコモは7月25日、2015年3月期第1四半期(4~6月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比3.4%減の1兆753億200万円、営業利益は同15.3%減の2096億4000万円、純利益は同13.7%減の1363億8100万円となった。音声収入の減少や「月々サポート」の影響で減収減益となったが、ドコモ代表取締役社長の加藤薫氏は「年間進捗率では堅調に推移している」と話す。
6月1日に開始した通話定額の新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」が好調で、7月24日時点で600万契約を突破したという。ドコモは他社に先駆けて新料金プランを開始したが、加藤氏によれば6月は平日が7~8万、休日が10万前後で契約数が増加し、7月に入っても平日4~5万、休日7万前後のペースで増加していると説明。開始当初と比べると落ち着いたとしながらも契約数は安定して増え続けているとした。
新料金の効果は大きく、第1四半期の純増数も46万契約で前年同期の9万と比べて5倍以上の増加となった。端末販売数は516万台で、このうちの約6割の306万台がスマートフォンだ。同社のスマートフォン利用者数は2500万を超えているという。また、MNP(携帯番号ポータビリティ)や解約率も大幅に改善したという。さらに、複数台向けの料金プランも用意したことから、タブレット販売数も前年同期比で3割増の29万台に達したとした。
スマートフォン利用者のうち8割にあたる2400万契約がLTEとなっている。LTE基地局は第1四半期で6万6300局で、このうちの1万900局が100Mbps以上の高速通信に対応している。2014年度末時点では9万5300局まで増設する予定で、100Mbps以上の基地局は4万局まで拡大させたいとしている。さらに年度内に225MbpsのLTEサービスを開始する予定だ。
ドコモのコンテンツストアである「dマーケット」の取扱高は前年同期比で3割増の168億円で、2014年度で900億円を目指している。6月末時点の総契約数は746万契約で、内訳は「dビデオ」が413万契約、「dアニメストア」が114万契約、「dヒッツ」の月額500円コースが46万契約、「dマガジン」が9万契約となる。6月20日に開始した雑誌読み放題サービスのdマガジンは7月19日時点で21万契約に拡大しているとした。
なお、質疑応答では総務省によるSIMロック解除の義務化についても言及。主要携帯3キャリアではドコモのみ有料でSIMロック解除が可能となっている。加藤氏は「3年間で20万件のSIMロック解除に応じてきた。8割くらいが海外のSIMを挿している」と明かし、今後も顧客のニーズに応えていくスタンスに変化はないと説明した。