ドローンで処方薬お届け 東京の企業、大郷で自動操縦実験

ドローン用のシステム開発などを手掛ける企業セブントゥーファイブ(東京)は17日、宮城県大郷町内で、医薬品を自動操縦のドローンで運ぶ実証実験を実施した。

 オンラインで歯科医の診療を受けた患者の家に、処方薬を届けると想定。プロペラを含めた幅約100センチの国産ドローンに小さな箱を備え付け、薬品を模した紙袋を入れて飛ばした。

 町有地2カ所を離着陸点とし、約4キロ先の目的地を目指した。強風のため、当初の予定より2時間40分遅れて離陸し、約50分後に目的地に着いた。荒天で安全装置が作動したとみられ、機体は約2キロ飛行し一時、自動着陸した。

 石井克幸社長は「長距離を飛ばせるドローンは国内で数少なく、実用化されれば、郡部の住民の利便性向上につながる。悪天候でも飛ばせる機体を作る必要があると感じた」と話した。

 町と日本ドローン活用推進機構(青森市)が協力し、物流の脱炭素化を促す環境省の補助事業として、関係者約50人で取り組んだ。

 大郷町はドローンを活用した国家戦略特区の認定や産業振興を目指しており、石井社長は町ドローン活用特区推進協議会のアドバイザーを務めている。

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