「万引目的」で頻繁に日本を訪れていた韓国人カップルが逮捕された。
窃盗の疑いで11日、大阪府警南署に逮捕されたのは、いずれも韓国籍で住所不定、会社員の男、チョ・キボム(25)と自営業の女、イ・へェヨン(29)両容疑者。2人は共謀し、今月9日、大阪・ミナミの「ドン・キホーテ道頓堀店」で1134点、152万2802円分の胃腸薬などを盗んだ疑い。
午後6時18分、イ容疑者が店内で「キャベジンコーワα300錠」をドンキの黄色い袋に次々入れているのを店員が防犯カメラで確認。すぐに売り場へ駆け付けたが、すでに女の姿はなく、取り逃した。するとその1時間半後の同7時47分、再び女がチョ容疑者を連れて店に現れたため、店員が声を掛けて身柄を確保。南署に「万引した韓国人が戻ってきたから捕まえた」と通報し、身柄を引き渡した。2人は「母国で転売するために盗んだ」と供述している。
「イ容疑者は韓国でコンピューターの製造・修理会社を経営しとって、同棲中だった彼氏のチョ容疑者を自分の会社で雇っとった。2人とも日本語はしゃべられへんから、とりあえず身分を確認せなあかんいうことで、通訳を介して身分証の提示を求めたところ、『ホテルにある』いうもんやから、歩いて2、3分ほどの宿に行った。カギを開けて部屋に入ったらあるわ、あるわ。太田胃散分包やサロンパスの湿布、ロイヒつぼ膏など、1134点の医薬品が足の踏み場がないぐらい山積みになっとった。中には商品を陳列する前の箱ごと盗んだものもあった。『何やコレ?』と聞いたら、『ほとんどは盗んだもので、全部、ドンキで万引した。7回に分けて盗んだ』と認めた」(捜査事情通)
女が万引する場合は男が見張り、男がやる時は女が周囲をうかがうなど、役割を分担。店は24時間営業だったため、盗んではホテルの部屋に運び、またドンキに戻り、それを7回繰り返していた。電化製品や衣料品などは盗難防止のタグが付いていたが、小物には付いていなかったため、大きな袋とカバンを複数用意し、片っ端から放り込んでいた。
チョ容疑者は今回を含め8回目の来日、同じくイ容疑者は12回目だった。
「イ容疑者は昨年8月25日に旅券の発給を受け、9月10日に関空から入国しとった。その後は福岡、関空、新千歳を利用し、今年の3月以降はチョ容疑者と共に成田、関空、鹿児島、関空、関空、長崎、関空の各空港から入国。早ければ翌日、長くおっても3日以内には帰国しとったことを考えると、全国で万引を繰り返しとった可能性が高い。ドンキは商品が雑然と置かれてるやろ。外国人に狙われやすく、実際、インバウンドの増加に伴い、万引目的の外国人も増えとるわ。インバウンドで利益を上げとるドラッグストアや量販店、百貨店がターゲットになってるわ。今回パクった2人が万引集団の一味なのか、それとも2人だけの犯行やったのか、調べを進めるそうや」(前出の捜査事情通)
日本政府観光局によれば、今年上半期(1~6月)の訪日外客数は前年同期比15・6%増の1589万8900人で過去最高。観光客の中に犯罪組織が紛れ込んでいるかもしれない。