ナシ出荷100年、特産PR 蔵王町「まつり」開催

宮城県内一のナシ生産量を誇る蔵王町で7日、みやぎ蔵王梨(なし)まつり(実行委員会主催)が始まった。仙台市場への初出荷から100年の節目を記念し、町内の生産者約50軒が参加した初の取り組み。町は高品質なナシのブランド化にも乗りだし、消費者に特産品の魅力をPRしている。
 蔵王町史によると、町産のナシは明治時代、旧円田村(現蔵王町)の村役人が山形県からの移住者に指導を受けて栽培したのが始まり。1913(大正2)年、約150キロのナシを木箱に詰め、仙台市場に初出荷した。
 昨年の町産ナシの出荷量は県内一の1300トン。町内のみやぎ仙南農協蔵王梨選果場であった開始式で、村上英人町長は生産者ら約50人を前に「特産のナシをブランドとして全国に売り込みたい」と意気込みを語った。ことしのナシは春先や7月の低温で不作が懸念されたが、8月に入って暑い日が続いたため、「大きさも甘さも申し分ない」(平間裕喜・みやぎ仙南農協蔵王地区なし部会長)という。
 町はことし、選果場で大きさ4L以上、糖度12度以上という基準を満たしたナシを「蔵王ブランド」として認定する制度を始めた。値段は5個入り1箱で3000円。町内の産直施設「みんな野」と「四季菜果」で限定販売している。
 梨まつりは両産直施設と町ふるさと文化会館駐車場での「ございん市」、各生産者の庭先で、旬のナシを販売する。今後の開催は8、21、22日の午前9時~午後4時。ナシを1000円分買うごとに、蔵王ブランドのナシが当たる抽選券がもらえる。ございん市ではナシの皮むき大会などのイベントを用意している。

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