英科学誌ネイチャーが、22日付の同誌で発表する「科学に影響を与えた今年の10人」の一人に、児玉龍彦・東京大学アイソトープ総合センター長を選んだ。
児玉氏は7月下旬に国会に参考人として招かれた際、東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡る政府の放射性物質への対応を厳しく批判。その様子が動画投稿サイト「ユーチューブ」で繰り返し流れたことを同誌は紹介している。
児玉氏が同原発に近い南相馬市で除染活動に取り組み、放射線の測定方法や放射線量が局所的に高い「ホットスポット」の探し方を関係者らに指導していることも取り上げた。
児玉氏は「大変驚いている。複雑な立場に置かれている住民の皆さんのためには、科学者が現場に入って、住民の判断を支援することが大事だ」とコメントした。