ハナトピア岩沼、子育て支援に活用 市がリニューアル、2026年4月開園目指す 運営提案する指定管理者を公募

岩沼市は19日、運営するハナトピア岩沼(4・8ヘクタール)のリニューアルを提案して運営の指定管理者となる民間事業者の募集を始めた。開設から四半世紀を迎え、農業と花をメインとする交流施設から、子育て支援とにぎわいの拠点へと生まれ変わらせ、2026年4月の開園を目指す。

 ハナトピア岩沼は1998年4月、市が約12億円を投じて三色吉地区に開園。季節の花々で飾られた庭園を中心にレストランや産直施設が目玉だったものの第三セクターが1年足らずで経営破綻し、99年度以降は市が直営する。

 2010年にあった市の事業仕分けで「廃止・休止」と判定されたが、国に補助金返還などのペナルティーがあるため施設を維持してきた経緯がある。

 園内の総合管理棟など2棟の法定耐用年数が過ぎるのを見越し、活用を検討。市は今春、市民を交えた議論を経て利活用基本構想をまとめ、敷地のうち借地4・2ヘクタールを2億1400万円で購入している。

 指定管理者は、運営を担う民間事業者が利活用策も提案する公募型プロポーザル方式で決める。リニューアル費用は市で負担する。

 「子どもの笑顔あふれるアグリステーション」をコンセプトに(1)子どもの室内遊び場(面積200平方メートル以上)(2)加工室(同90平方メートル以上)(3)駐車場140台以上-を必須条件とし、他は自由に提案できる。

 市は国の交付金を活用して最大6億円の事業費を見込み、屋外公園の改修は企業の寄付で賄う。事業者は過去5年間で子どもの遊び場の運営実績があることが条件で10月27日まで募り、12月に選ぶ方針。

 22年度の年間利用者は約11万5800人で、近くには金蛇水神社など集客拠点もある。市産業振興課は「市全体に相乗効果を生む施設が目標。子育て世代のニーズに沿った柔軟な提案を多く募りたい」と話す。

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