ハーバード大から助っ人「イチゴワイン売れる」・山元

米ハーバード大経営大学院の学生5人が12~14日、東日本大震災で被災した宮城県山元町のイチゴ栽培の農業生産法人GRAを訪れた。同大の研修プログラムの一環としてGRAを取材し、加工品の販路を拡大する方策などを助言した。

5人は、GRAが製造するイチゴのスパークリングワイン「ミガキイチゴ・ムスー」を米国で販売する戦略を討議。GRAの岩佐大輝代表(37)から、法人や商品のコンセプトを聞き取りし「復興の物語より、商品の魅力を前面に出した方がいい」などとアドバイスした。
ワインも試飲し「多彩な香りと複雑な味がする」「高級なシャンパンのようだ」などと高く評価した。今後は、商品の魅力を最大限にアピールできる包装や宣伝方法などを本国で検討し、GRAに生かしてもらう。
アルゼンチン人でリーダーのセルジオ・ファンティンさん(32)は「米国では質が落ちるとされる果物のスパークリングワインの価値を高める商品になる。マーケティングを正しく行えば売れる」と太鼓判を押した。
GRAは、農業での復興支援を目的に2012年2月に設立。IT(情報技術)を活用した最先端の大型ハウスでイチゴやトマトを栽培する。岩佐代表は「世界最大の市場である米国への進出に向け、最高の経営学を学ぶ学生の協力を得られてうれしい」と喜んだ。

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