バスケ・89ERSスポンサーに2800万円課徴金 ウイルス除去「根拠なし」

効果の確認できないウイルス除去装置を販売したとして、消費者庁は14日、仙台市太白区の製造販売会社「アップドラフト」に景品表示法違反(優良誤認)に基づき、課徴金2864万円を支払うよう命じた。同社はプロバスケットボール「仙台89ERS」のトップスポンサー。

1台24万円で販売

 消費者庁によると、アップドラフトは2019年5月1日~20年6月8日にかけ、効果を誤認させるうたい文句でマイナスイオン発生器「滝風(たき)イオンメディック」を約4000台販売し、計約9億5500万円を売り上げた。課徴金は売上高の3%相当。

 発生器は1台24万円(税抜き)。同社は、タレントの美川憲一さんをモデルに使ったカタログや自社サイトで、マイナスイオン効果によって「インフルエンザウイルスを除去」「関節炎改善」「糖尿病改善」「高血圧改善」「花粉症の症状解消」などと根拠のないことをうたって、営業活動をしていた。

 消費者庁が宣伝効果の根拠を求めたが、同社は証明できなかった。同庁は21年6月、違反事実の周知や再発防止策を取るよう措置命令を出していた。

 89ERSは20年10月、同社とコラボで発生器を販売した。89ERSは「事実関係を確認中。状況が確定後に対応を決定する」とコメント。アップドラフトは「担当者が出張中なので何も答えられない」と答えた。

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