政府は19日の閣議で、カジノ実現をにらんだギャンブル依存症対策の基本計画を決定した。
家族からの申告によるパチンコ店への入店制限や、顔認証システムを活用した競馬場への入場制限などについて事業者に検討を促す内容。競馬場内やパチンコ店内の現金自動預払機(ATM)撤去も求めた。ただ、罰則規定はなく、実効性をどう確保するかが課題となる。
閣議に先立つ依存症対策推進本部会合で、本部長の菅義偉官房長官は「基本計画に基づく取り組みを徹底的に講じ、依存症により不幸な状況に陥る人をなくし、健全な社会を構築していく」と強調した。
このほか基本計画では、2020年度をめどに全都道府県・政令指定都市に依存症の治療拠点を整備することを盛り込んだほか、事業者などには広告・宣伝で射幸心をあおらないよう求めた。