【ベルリン時事】パナソニックは30日、欧州本社を10月に英国からオランダのアムステルダムに移すことを明らかにした。
英国の欧州連合(EU)離脱に対応した措置。
パナソニックの欧州事業の実質的な本拠は、ドイツ・フランクフルト近郊のヘッセン州ウィースバーデンにあるが、事業を統括する「パナソニックヨーロッパ」の所在地は英ロンドン近郊のバークシャー州ブラックネル。財務や監査部門など数十人が在籍するが、半分以上をオランダに移す。
企業を引き留めるため、英政府は法人税を引き下げる方針。しかし、タックスヘイブン(租税回避地)化すれば、租税回避とみなされた企業が追徴課税されるリスクがあるほか、EU離脱で人やモノの往来に支障が生じる可能性もあるため、同社も移転を検討してきたという。