政府は3日の閣議で、会社員らが加入する厚生年金の対象拡大を柱とする年金制度改革関連法案を決定した。パートら非正規労働者が将来受け取る年金額を底上げするため、厚生年金の加入義務を従業員51人以上の中小企業にまで2段階で広げる。保険料を負担する制度の支え手を増やす狙いもある。高齢者の就労を後押しする政策も盛り込んだ。
政府は今国会の重要法案と位置付け、会期内での成立を図る。少子高齢化が進む中で公的年金の給付水準は将来的に目減りしていく。野党は対策が不十分だとして追及する構え。後半国会の焦点の一つになりそうだ。