マーケティングの実務家による国際組織 MCEI東京は31日、「ビジネスパーソンのモバイル機器の利用実態」に関するアンケート調査の結果を発表した。同調査は9月2日~30日の期間、20~50代を中心としたマーケティング実務家を対象に実施、回答者数は160名であった。
○モバイル端末所有率は9割に
「現在所有しているモバイル通信機器(複数回答)」については、「スマートフォン」(89.4%)、「ガラケー」(43.1%)、「タブレットPC」(38.6%)、「PHS」(4.4%)という結果に。「いずれも持っていない」という回答は0%であった。
「スマホ普及率」は4割、「タブレット普及率」が1割という大和総研の調査データと比較すると、「マーケティング実務家」の間でモバイル通信機器の浸透率が高いことが明らかになった。
「所有するモバイル通信機器のうち、最もよく使うもの」については、「スマートフォン」が91.0%で圧倒的多数であった。なお、「ガラケー」は4.0%、「タブレットPC」は3.0%、「PHS」は2.0%となった。
○ビジネスパーソンがスマホでしている行動は?
「『もっともよく使う機器』について、当てはまる行動(複数回答)」を聞いたところ、「わからないことはすぐスマホなどで調べる」(80.0%)、「スマホなどを忘れた日はとても不安になる」(60.0%)が5割を超えた。
次いで「電車の乗り換え時でもスマホなどを見ている」(44.4%)、「着信していないのにスマホが振動した錯覚に陥る」(39.4%)、「目が覚めて寝転がったままニュースやSNSをチェックする」(27.5%)、「トイレの中にもスマホなどを持っていく」(25.6%)などがあげられた。
一方、「友達と一緒でもずっとスマホを見ている」、「もし、SNSがなかったら人間関係がなくなると感じる」(いずれも1.9%)など、若者に多く見られがちな「モバイル機器と人間関係」に関わる項目に関しての反応は低かった。
○スマホ依存度チェック
続いて「『よく使う機能』についてあてはまる行動」の20項目に対してのチェック数別に、「スマートフォン依存レベル」を5段階で診断。チェック数が0個は「問題なし」、1~5個は「依存症予備軍」、6~10個は「軽傷」、11~15個は「重症」、16個以上は「依存症」と分類した。
調査の結果、最も多かったのはチェック数が1~5個の「依存症予備軍」(67.0%)。次いで、「軽症」(22.0%)、「問題なし」(10.0%)で、「重症」は1%にとどまった。
同社は、20の項目の中でも、「食事中にスマホ(携帯、タブレットPC、PHS等)を見ていることが多い」「友達と一緒にいてもずっとスマホを見ている」「会議や宴会中などでもSNSが気になり、スマホを見てしまう」「電車の乗り換えの時もスマホを見ている」「トイレの中にもスマホを持っていく」「スマホを握ったまま眠ってしまうことがある」「TPOに関わらず、無意識にタッチパネルを触っている」「着信していないのに、スマホが振動した錯覚に陥る」などにチェックがついた人は依存症の傾向がより高まる可能性があると警告している。