ビッグモーター店舗前の道路沿いで街路樹の枯死などが各地で確認され、一部の自治体が原因調査や事実確認を始めた。国土交通省も各地方整備局に国道沿いの樹木の状況調査を指示した。
埼玉県所沢市の店舗前では、歩道脇の低木が約7メートルにわたってなくなり、土がほぼむき出しの状態になっている。道路を管理する県が26日に店に問い合わせたが、明確な回答はなかったという。県は今後、土壌調査を検討する。
群馬県太田市では昨年8月にトウカエデ17本の枯死が判明し、県の調査で除草剤成分「グリホサート」を検出。同11月に県警に被害届を提出している。
三つの店舗前で街路樹が枯れるなどしていた名古屋市は27日、店の従業員らに聞き取り調査を行ったが、いずれも「除草剤はまいていない」と話したという。
大阪府や福岡県などでも複数箇所で街路樹の異常が確認され、土壌調査を行うなどして原因を調べる。5店舗沿いで異常が見つかった兵庫県の斎藤元彦知事は27日の定例記者会見で、「きちんと調査し、除草剤などが原因であれば被害届を出したい」と話した。
同社の和泉伸二社長は25日の記者会見で、「10年ぐらい前の話」とした上で、「店出入り口の前後10メートルの雑草やゴミを取り除く『環境整備点検』で除草剤をまき、街路樹に影響を与えてしまったことはあるかもしれない」と説明。同社は今後、調査するとしている。