By Steve Jurvetson
Microsoftの創業者であるビル・ゲイツをはじめ、イーロン・マスクやマーク・ザッカーバーグ、さらには世界最大の投資持株会社であるバークシャー・ハサウェイの会長兼CEOを務めるウォーレン・バフェット、アメリカの歴史上で最も偉大な黒人慈善家といわれるオプラ・ウィンフリーなど、数々の著名人は非常に多忙な毎日を送っているにも関わらず、意図的に学習のための時間を1日1時間、もしくは週に5時間とっているそうです。これを「5時間ルール」と名付けたマイケル・シモンズさんが、著名人の習慣からその特徴をまとめています。
Bill Gates, Warren Buffett and Oprah all use the 5-hour rule
シモンズさんによると、5時間ルールを大まかに分けると「読書」「思考」「実験」の3つに分類できるそうです。
1:読書
億万長者となった起業家には読書習慣を持った人が多くいます。例えば、ウォーレン・バフェットは1日5時間から6時間かけて新聞5枚と企業報告書500ページを読んで過ごしており、ビル・ゲイツは年間50冊の本、マーク・ザッカーバーグは2週間ごとに少なくとも1冊の本を読んでいます。また、イーロン・マスクは1日2冊の本を読んで育ったといわれています。同じように、マーク・キューバンは毎日3時間以上、ザ・ホーム・デポの共同設立者であるアーサー・ブランクは1日2時間、デイビット・ルーベンスタインは週に6冊、クリーブランド・キャバリアーズのオーナーで大富豪のダン・ギルバートは1日に1時間から2時間本を読んでいます。
By Pedro Ribeiro Simões
2:思考
LinkedInのジェフ・ウェイナーCEOは1日に2時間思考のための時間を設けており、O2E Brandsの創業者であるブライアン・スキューダモアは考えるだけの時間を週に10時間以上設けているそうです。
LinkedInの共同創業者であるリード・ギャレット・ホフマンは何かしらのアイデアについて考える際、助けが必要になるとPayPalの創業者であるピーター・シールやマックス・レヴチン、あるいはイーロン・マスクといった仲間を呼ぶそうです。ヘッジファンドマネージャーのレイ・ダリオは自身が間違いを犯すと、会社の全従業員に向けて公開されているシステム上に間違いに関する情報を記録し、根本的な原因を突き止めるための時間を設けるようにしているそうです。
つまり、成功した著名人たちは事業のアイデアや自分自身のための思考の時間や、効果的に思考するためのシステムを確立しているというわけ。
By Marina del Castell
3:実験
Googleは従業員が労働時間の20%で仕事以外の好きなプロジェクトにチャレンジできる「20%ルール」を設けています。Facebookは「Hack-A-Months」という名前のハッカソンを通して従業員が自由にさまざまなアイデアにチャレンジできる環境を構築しています。
By Peter Megyeri
マーク・アンドリーセンはインタビューの中で、「もしも本当に偉大なCEOと同じ時間を過ごしたなら、マーク・ザッカーバーグや他の偉大なCEOは『どうやって会社を経営すべきか』に関する知識をまるで百科事典のようにたくさん持ち合わせていることに気づくでしょう。しかし、これと同等の知識を20代の前半で獲得するのは非常に困難なことでもあります。よって、多くの人にとってはスキルを身につけるために5~10年の時間を費やすことが重要です」と、知識・スキルを身につけることの重要性を説いています。
何も学習しないまま長期間過ごすことは「健康的なライフスタイルを持たないことと同じくらい狡猾です」と、AT&TのCEOはニューヨークタイムズのインタビューの中で語っており、少なくとも週に5~10時間の学習時間を設けなければ「技術は時代遅れのものになる」と述べています。
そんな「大人になってからも継続的に学習していく必要性がある」ということを著名人の習慣から見つけ出したのが「5時間ルール」なわけですが、これを継続的に実施するには「本当に忙しくても、読書し学ぶための時間を設けること」「気を散らすことなく、見つけた時間を学習のために使い続けること」「1時間の学習から10倍の効果を得ること」を覚えておくことが重要だそうです。