ピアノ販売17年ぶり増…被災地で買い替え需要

国内のピアノ販売台数(電子ピアノを除く)が昨年は前年比11%増の1万8164台と、17年ぶりに前年を上回ったことがわかった。
 国内の生産、販売実績をまとめている静岡県楽器製造協会(浜松市)は、東日本大震災の被災地で多くのピアノが壊れ、その買い替え需要が生じたことが主な要因とみている。
 同協会が現在の基準で統計を取り始めた1992年の国内ピアノ販売台数は11万3500台。95年以後は減り続け、2010年には1万6356台に落ち込んでいた。協会によると、少子化の影響や、高品質・低価格化が進んでいる電子ピアノを購入する人が増えていることが販売減少の理由という。
 17年ぶりの販売台数増について、河合楽器製作所(浜松市)は「震災で壊れたピアノの買い替え需要で、仙台市などでは一昨年を上回る売れ行きだった」、ヤマハ(同)は「部品メーカーが被災して電子オルガンなどの生産が落ち込み、ピアノ市場に客が流れた」と分析している。

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