ピエール瀧容疑者逮捕の余波? 電気グルーヴCDがネットで高騰、メルカリなどで4倍超 販売自粛には賛否両論

コカインを摂取したとして麻薬取締法違反の疑いで逮捕された電気グルーヴのメンバーで、俳優のピエール瀧容疑者(51)。その衝撃は収まる気配がない。出演映画などの撮り直しをはじめ、電気グルーヴが所属するソニーミュージックレーベルズでは、CDや映像作品の出荷停止と店頭からの回収、デジタル配信の中止を発表した。瀧容疑者が登場するゲームも発売や配信を中止。だが、そこは絶大な人気を誇っていた人物。オークションサイトなどでは早くも奇妙な現象が起き始めている。

 フリマアプリ「メルカリ」では、デビュー30周年を記念して1月に発売された「30(初回生産限定盤)」(税抜き3500円)が、1万4800円と定価の4倍以上の値で販売。2001年に発売のアルバム「The Last Supper」(同2913円)も6500円で売られている。「ヤフオク」や「アマゾン」でも同様の傾向で、定価に近い価格を探す方が難しい。

 中古CDなどを販売する「BOOKOFF秋葉原駅前店」では15日正午現在、電気グルーヴのCDが売り切れていた。

 セガゲームスは、瀧容疑者が出演するプレイステーション4(PS4)用ゲームソフト「JUDGE EYES:死神の遺言」の出荷や販売を当面自粛すると発表。このソフトも売り切れや、ネットでの高騰が予想される。

ピエール瀧容疑者逮捕の余波? 電気グルーヴCDがネットで高騰、メルカリなどで4倍超 販売自粛には賛否両論: 衝撃が収まらない瀧容疑者の逮捕

© zakzak 提供 衝撃が収まらない瀧容疑者の逮捕

 ネット上では「不特定多数が目にするテレビはともかく、消費者がお金を払うCDまで販売を自粛する必要はないのでは」と疑問を呈する投稿が相次ぐ一方、「電気グルーヴは好きだが、(販売中止は)企業のコンプライアンスとして正しい」との声もあるなど賛否両論だ。

 元MBSプロデューサーで同志社女子大の影山貴彦教授(メディア論)は「いろいろな意見があっていいと思う」と前置きし、「演者を含めた作り手にとって作品は血と汗と涙の結晶。瀧容疑者は許されないことをしたが、『作品は作品として捉えてもらえないか』と作り手は声を上げるべきだと思う」と話す。

 影山氏は「報道するメディアにとっても今回の事態は成長する機会。作品への自粛ムードに対して、賛否いずれの立場でもすぐに強硬な意見を示すのではなく、しっかりと議論していくことが重要だ」と提言する。

 この事件をきっかけに自粛一辺倒のムードは変わるのか。

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