関西空港を拠点とする格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションが、仙台空港を新たな拠点空港と位置付ける方向で調整を進めていることが6日、分 かった。国内線の路線拡充や国際線の新規路線開設なども見込まれる。国は2016年3月の仙台空港民営化を目指しており、LCCの拠点化は追い風になりそ うだ。
関係者によると、ピーチは17年夏までに、仙台を関西、那覇、成田の各空港に次ぐ第4の拠点とする。仙台空港に夜間駐機し、国内線に加え、アジアと結ぶ国際線の複数路線を就航させる見通し。現在は関西線(1日3往復)のみの路線数を大きく増やす。
仙台空港民営化も拠点化を後押したとみられる。民営化後は着陸料の引き下げなどが見込まれており、コストを重視する経営スタイルのLCCにとっては新規路線を開設しやすい環境が整う。
国内の各空港は、アジアの盛んな訪日需要の取り込み競争が激化している。東北は他の地方に比べ取り組みが遅れていたが、割安なLCCの路線拡大で海外誘客にも弾みがつくと期待される。
ピーチは現在、国内に10路線、海外に7路線を展開している。仙台空港には東北初のLCCとして、13年4月に関西線を就航させた。東日本大震災後に決まった仙台空港発着の新規路線第1号となった。