コロナを経て今、再び朝活がブームを迎えているようだ! 有名チェーンがしのぎを削る朝食メニューの最新事情を調査してみました!
*価格は税込の店内飲食のものです。一部店舗では提供のないものもあります
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■コロナが明けて朝食戦争勃発!
最近、飲食チェーン店の朝食が話題になることが多い。モーニング事情に精通するライターの大木奈ハル子氏がその背景を説明してくれた。
「コロナの影響で飲食店が夜営業できなくなり、さまざまなチェーンが朝の営業に力を入れ始めました。コロナ禍は朝食成熟期といえるでしょう。しかし、すべてのお店がうまくいったわけではありません。コロナが明け、夜営業が始まると、朝食提供を終了してしまうお店もしばしば。中には、すごくいいお店もありました。
要するに、今残っているお店やそのメニューは精鋭たちなのです。いくつかの店が朝食戦争から淘汰(とうた)され、うまくいったモノだけが残っている。これからは、残った一部の朝食人気店同士でさらに白熱した戦いが期待できそうです」
というわけで、朝食戦争の最新事情を大木奈氏に紹介してもらおう!
まずはファミレスから。
【デニーズ】グリルドチーズサンド(ゆで卵)●253円 ゆで卵かサラダを選ぶことができる
「デニーズは昨今の朝食ブームを受け、今年3月にメニュー改定。新メニューが続々登場しました。中でもオススメはグリルドチーズサンド。実はこのメニュー、ファミレスモーニング最安値なんです。
でも、安いからといってチープじゃない。表面にバターを塗って焼いていたり、ほぼジャストサイズのチーズがしっかり挟まっている。手を抜くわけでなく、お店としての誠意が垣間見えます」
【ガスト】たっぷりマヨコーンピザセット●650~700円 ドリンクバーとスープバーもついてくる
ガストでは朝から人気のピザが楽しめる、たっぷりマヨコーンピザセットをオススメしてくれた。
「豊富なドリンクバーと日替わりスープも飲み放題です。コーンとマヨネーズという、最強のフードペアリングを朝から堪能してください。一部の店舗ではテーブルに自由に使用できるコンセントもついていて、長居しやすい店づくりが徹底されています」
【びっくりドンキー】ドンキースペシャルブレックファスト(スクランブルエッグ、ドリンク)●880円~ サラダ、ソーセージやベーコン、トーストに、スクランブルエッグか目玉焼きが選べる。ドリンクもしくはみそ汁付き
ハンバーグチェーンのびっくりドンキーも朝食に力を入れているようだ。
「23年1月から王道のモーニングセット、ドンキースペシャルブレックファストが登場。ほかに私のオススメは、卵かけご飯。醤油ではなく、オリジナルのハンバーグソースをかけて食べるんです。ソースにはカリカリの味つけミンチも入っているので、肉のエキスの味わいも加わった卵かけご飯を楽しめます。みそ汁の具が日によって変わるのもうれしいポイント。もちろん、朝から小さめ100gのミニマムバーグディッシュを食べることもできます」
【ロイヤルホスト】ロイヤルホストモーニング(モーニング英国風パン)●1155円 スクランブルエッグ、オニオングラタンスープ、サラダ、パン、ベーコン、ソーセージ、ポテトと超豪華。パンはトーストもしくはモーニング英国風パンから選べる
リッチ系で群を抜いているのがロイヤルホストだ。
「スクランブルエッグ、オニオングラタンスープ、サラダ、パン、ベーコン、ソーセージ、ポテトとホテルのような豪華モーニング、ロイヤルホストモーニングがイチ押しです。
パンはトーストかモーニング英国風パンが選べ、さらに220円追加するとパンケーキ2枚に変更できるので、その日の気分で選べます。スクランブルエッグはいい半熟具合で、焼き色が美しく艶やかなソーセージにカリッと香ばしいポテト、みずみずしいサラダ。そしてくたくたの飴(あめ)色タマネギが絶品のオニオングラタンスープ。どれも最高でリッチな気分を味わえます」
■牛丼チェーンは卵かけご飯戦争!
続いては、牛丼・定食チェーン。
【松屋】Wで選べる玉子かけごはん(ミニ牛皿、半熟玉子)●290円 小鉢はミニ牛皿、納豆、国産とろろ、冷奴から選べ、玉子も生玉子、半熟玉子から選べる
松屋の朝食最安メニュー、Wで選べる玉子かけごはんは200円台ながら、小鉢にミニ牛皿をセレクトできるのがうれしいポイント。
「小鉢のほかに、玉子も生玉子と半熟玉子から選べます。ミニ牛皿をご飯の上にのせてミニ牛丼にして食べると得した気分になります。ご飯の大盛りも無料です」
【なか卯】こだわり卵朝食(温小うどん変更)●390円 100円でみそ汁を小うどんに変更できる
なか卯も自慢の卵を使った、こだわり卵朝食が魅力的。
「黄身がオレンジ色で濃厚な卵で食べる卵かけご飯は特別感があります。また、100円追加でみそ汁を小うどんに変更できるのも、なか卯だけ。京風のやさしいおだしで朝からパワーチャージするのもオツなもの。月見うどんにして食べてもおいしいです」
【すき家】まぜのっけ朝食●290円 温泉卵にオクラ、かつおぶしを混ぜてのっける
少し変わった卵かけご飯を提供するのが、すき家。
「まぜのっけ朝食はご飯の上に、温泉卵とオクラとかつおぶしをかけて、専用醤油を垂らしてスプーンで豪快にかき混ぜて食べる一品。ネバネバとろりの食感がたまりません。100円アップで牛小鉢がついてくる、牛まぜのっけ朝食もオススメです」
【吉野家】塩さば特朝定食●630円 焼いた塩さばに納豆、玉子がついてくる
吉野家からは今年3月から和食の定番、塩さば特朝定食が登場。
「程よく塩気が利いた、ふっくらした塩さばは骨がなくて食べやすいです。納豆と玉子と小ネギをすべてご飯にかけて、味つけのりで巻いて食べるのは贅沢(ぜいたく)感があります」
【やよい軒】納豆朝食●370円 ご飯お代わり自由なので、1杯目は納豆で、2杯目は卓上のだしでお茶漬けに
定食チェーン、やよい軒のオススメはこちら。
「ご飯のお代わり自由で、だしも飲み放題。テーブルにはお漬物がセッティングされているので、定番の納豆朝食を注文して、納豆でご飯を1杯食べてから、お漬物入りだし茶漬けでサラサラともう1杯いけちゃいます」
【ゼッテリア】ソーセージマフィンセット●490円 マフィンが独特でふわふわもちもち
カフェやバーガーチェーンで注目は、ロッテリアがゼンショーに買収されたことにより、23年9月に誕生したばかりのゼッテリア。新進気鋭のモーニングがあるようだ。
「独特なバンズのソーセージマフィンセットです。『これはマフィンなのか?』と驚くほど弾力性がありながら、シフォンケーキぐらい気泡が入ったふわふわの食感。ゼンショーとロッテリアがイチから開発したバンズだそうです」
■朝からカツにカレーを食らえ!
【富士そば】朝カレーセット(店舗限定メニュー)●480円 そばとカレーに小鉢もついてくる
最後にボリューム系チェーンをご紹介。関東を中心に展開する、富士そばの朝食メニューはかなり強気。
「店舗限定ですが、朝カレーセットのそばとカレーのダブル炭水化物は男性の胃袋をつかむ一品。どちらもミニとはいえ、かなりのボリュームです。昔ながらの黒っぽいそばつゆと、昔ながらの素朴なカレー。BGMには演歌が流れ、古き良き立ち食いそば店の雰囲気を楽しめます」
【松のや】得朝ささみかつ&コロッケ定食(小鉢にコロッケ選択、店舗限定メニュー)*順次、販売終了予定●490円 これだけでボリューム満点だが、小鉢としてコロッケ、お新香、納豆、冷奴が選べる
とんかつチェーンの松のやは、朝から揚げ物で勝負。
「得朝ささみかつ&コロッケ定食はダブル揚げ物でボリューム飯を求める人にぴったり。ご飯とみそ汁のお代わりが無料です。ささみかつとコロッケ、さらに選べる小鉢でコロッケを選んだら、朝からフードファイター気分になれますよ」
皆さんも明日の朝にぜひ!
取材/渡辺ありさ