フジパン仙台工場 来月1日に本格稼働

 パン製造大手のフジパングループ本社(名古屋市)は19日、東日本大震災の津波で被災し、操業開始を延期していた子会社、東北フジパンの仙台工場(宮城県岩沼市)を10月1日に本格稼働させると発表した。
 東北初の生産拠点として6県のスーパーやコンビニエンスストア向けに食パンやバターロール、菓子パンなどを製造する。10月からの1年間で、売上高50億円を目指す。従業員は約300人で、うち地元採用は約160人。本社マーケティング部は「生産や人員の体制は当初計画から変更はない」としている。
 仙台工場は仙台空港岩沼臨空・矢野目工業団地に建設され、鉄骨2階、延べ床面積約1万6000平方メートル。ことし4月の稼働に向け生産ラインの試運転をしていた際、津波で1階が浸水し、建屋や生産設備に被害を受けた。
 地元の岩沼市や建設機械メーカーの協力を得て復旧を進め、9月14日に完工。仙台工場に3月入社予定だった新入社員約60人は全国の関連工場に配属され、研修を受けていた。

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