東北森林管理局(秋田市)は5日、福島を除く東北5県の本年度のブナの結実予測を発表した。青森が「凶作」で、残る4県は「大凶作」となった。ブナの実は冬眠前のツキノワグマの餌の一つであり、結実不足に伴うクマの人里への出没が懸念される。
5月に管内の計145地点の開花状況を目視で調べ、結実の豊凶指数を算出。指数から4段階ある豊凶の程度を推測した。豊凶指数は高いほど豊かな結実予測を表し、最も高かったのが青森の1.6。残る4県は大凶作を意味する1.0未満だった。
昨年度は3.5以上の「豊作」だった山形は、今回は指数0.1と最も低くなった。開花状況を調査した22地点のうち19地点で花が付いていない「非開花」だった。
管理局管内で大凶作の予測が出たのは2年ぶり。17年度は宮城、山形が大凶作と予測されたが、秋に行った実際の結実調査ではこの2県に加えて秋田も大凶作となった。