プリツカー賞に坂茂氏=「紙の建築」、邦人2年連続受賞―米

 【ニューヨーク時事】「建築界のノーベル賞」と呼ばれる米プリツカー賞に24日、震災被災者らのための「紙の建築」で知られる坂茂氏(56)が選ばれた。昨年は伊東豊雄氏に授与されており、日本人建築家の受賞は2年連続7人目。
 坂氏は1994年、民族紛争による大虐殺が起きたルワンダで紙の管を使った難民シェルターを試作。95年の阪神・淡路大震災では集会所「紙の教会」などを設計した。
 その後も約20年にわたって災害に見舞われた世界各地を訪れ、低コストでリサイクル可能な仮設住宅や被災者施設の建設に尽力した。昨年はニュージーランド地震のあったクライストチャーチに「紙の大聖堂」を完成させている。
 プリツカー賞の審査委員会は、紙やコンテナなどありふれた素材を創造的に活用した点を高く評価。同賞を主宰するハイアット財団のトム・プリツカー会長は「坂氏の人道的な取り組みは皆のお手本だ。彼はわれわれの世界をより良くした」とたたえた。 

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