ペデストリアンデッキ延長、宮城野通にベンチ・・・ 仙台駅東口を回遊性ある街に まちづくり協、市長に計画提出

JR仙台駅東口の住民や企業などでつくる仙台駅東まちづくり協議会は27日、地域の将来像を描いた「仙台駅東まちづくり計画」を郡和子市長に提出した。集客施設や学校、住宅が混在する地域特性を生かし、宮城野通を中心に回遊性とにぎわいのある街を目指す。
 計画は2020~29年度の10年間。駅東口のフロントゾーンは高機能オフィスの立地を促進し、高度な都市機能を持たせる。ヨドバシカメラ(東京)による仙台店周辺の開発に合わせ、ペデストリアンデッキを東七番丁通まで延長し、駅から宮城野通まで切れ目なく歩けるようにする。
 宮城野通の沿道ゾーンはプロ野球東北楽天の本拠地、楽天生命パーク宮城や榴岡公園へのゲート機能を強化する。東北楽天から使用しなくなった球場の座席を提供してもらい、今年夏ごろ、ベンチを配したにぎわい空間を沿道に10カ所程度つくる社会実験を行う。
 東北福祉大の駅東口キャンパスがある榴岡2丁目交差点は、斜め方向の横断が可能なスクランブル交差点への切り替えを目指す。
 宮城野区の鉄砲町・二十人町ゾーンは、市内外から選ばれる質の高い居住環境を目指す。若林区新寺を中心とする寺町ゾーンは、寺院が立ち並ぶ景観と調和した居住機能と文化交流機能を充実させる。
 協議会の松坂卓夫理事長は「駅東口は15年度に都市基盤整備が終わり、これからが本格的な街づくりのスタート。地域の提案を都市計画や総合計画に反映させてほしい」と求めた。
 郡市長は「駅西口の定禅寺通や青葉通と同様、駅東口は仙台の大きな魅力となる地域。資源を生かし、にぎわいの創出に連携して取り組みたい」と応じた。
 協議会は19年8月に発足し、企業や町内会など38の団体・個人で構成。前身の宮城野通り勉強会が、17年度に始めたまちづくりの議論を継承し、部会を設けて計画策定を進めてきた。

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