ウェスティンホテル仙台(仙台市青葉区)が地域の文化活動を応援しようと1階入り口脇に設けた展示ルーム「ウェスティン アート ショーケース」の作品展が10回目の節目を迎えた。東北ゆかりのアーティストが作品を発表する貴重な場となっている。
10回目を飾ったのは、尾花沢市出身で今春、東北芸術工科大を卒業した菅野秀平さん(23)の作品展「不可視の痕跡の可視化」。5~16日まで展示され、音に反応するプログラミング映像で、身の回りにある目に見えない動きを表現した。
菅野さんの担当教員で、自身も展示ルームで作品展を開いたことがある東北芸術工科大の沢口俊輔准教授(46)は「市民やホテルの利用者に作品を見てもらえる貴重な機会になっている」と感謝する。
展示ルームは、東日本大震災の復興支援の一環として2013年11月に開設。宮城を中心に東北ゆかりのアーティストが、現代美術作品などを発表してきた。
既に20日からは11回目となる菅野麻衣子さんの「夜景ポケット」展(5月29日まで)が開催中。山口勝総支配人は「ホテルは文化を発信する場所であるべきだと考えている。注目の作家の作品が見られる場所として定着すればうれしい」と話し、今後も継続していく考えだ。