ホンダは8月2日、レッドブル・パワートレインズとの2023年から2025年までのF1パワーユニットに関する支援について合意し、ホンダ・レーシング(HRC)による技術支援を2025年シーズンまで延長することを発表した。
ホンダのモータースポーツ活動を担うHRCは、レッドブル・グループからホンダへの要請に基づき、2022年シーズンよりレッドブル・パワートレインズに対し、F1パワーユニットに関する技術的支援を行っている。その契約は2022年シーズン限りとされていたが、レッドブル・グループからホンダに対し、2023年から2025年の3シーズンについても支援の要請があったという。今回の新たな合意により、HRCによるF1支援活動が、現在のF1パワーユニットレギュレーションが終了する2025年シーズン末まで延長されることが決定した。
2021年シーズンをもってホンダはF1での活動を終了し、F1パワーユニットの開発に投じていたリソースを、将来のカーボンニュートラル実現に向けた活動にシフトしている。2022年シーズンから行われているHRCのレッドブル・パワートレインズへの支援はパワーユニット開発を伴わないことから、現在のHRCのリソースで対応可能と判断したとのことだ。
本田技研工業株式会社執行職 コーポレートコミュニケーション統括部長を兼務するHRCの渡辺康治代表取締役社長は「今回、レッドブル・グループから支援延長の要請を受けて2025年シーズンまでレッドブル・パワートレインズに対してHRCを通じてF1パワーユニットに関する技術的な支援を継続することになりました」
「現行のレギュレーション下では2025年シーズンまでのパワーユニットを開発するためのリソースは不要ですので、現在のHRCの体制でもそのリクエストに応えられると判断しました。4輪モータースポーツの世界最高峰カテゴリーにおけるレッドブル・グループのチャレンジをサポートするこの機会を通じて、HRCの人と技術を一層磨き上げてまいります」と、支援継続についてコメント。
また、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは「これからも一緒に戦っていきたいという私たちの要請に対して、ホンダがいい形で応えてくれたことを本当にうれしく思っています。ホンダのパワーユニットで2025年シーズンまで戦い続けられることはとても心強いです」と喜びをあらわにした。
「我々はここまで素晴らしいパートナーシップを築いており、昨年はドライバーズ・チャンピオンを獲得することができました。今年も現時点でタイトル争いをリードしていますので、ドライバーとチームのダブルタイトルの獲得を目指して戦いを続けていきます」
そして、レッドブル・パワートレインズCEO兼、オラクル・レッドブル・レーシングのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「レッドブル・グループとホンダのパートナーシップは、ここまで多くの成功を収めてきました。現行のパワーユニットレギュレーションが終了する2025年シーズンまで彼らと一緒に戦えることを、非常にうれしく思っています」とコメントしている。