ホンダは19日、燃費性能がガソリン1リットル当たり36・4キロと世界最高水準を達成したハイブリッド車(HV)の新型「フィット」を9月上旬に発売すると発表した。
競合車種となるトヨタ自動車のHV「アクア」の燃費を1キロ上回る。
排気量は1300ccと1500ccで構成し、ガソリン車も用意するが、主力はアクアと同じ1500ccのHVとする。価格は最終調整中だが、HVは競合するアクア(169万円から)並みに抑える見込み。2代目の現行車種は初代のデザインを踏襲したが、3代目となる新型フィットは外装、内装とも大幅刷新した。
ホンダは1999年にHV「インサイト」を発売以来、HVの販売を続けてきたが、今年3月末時点の世界販売累計台数は108万台と、トヨタの512万5千台に大きく水をあけられている。ホンダは、今回のフィットHVの発売で、6月に販売を開始した燃費性能30キロの「アコードHV」(排気量2000cc)と合わせ、HV市場で独走状態だったトヨタを追撃する。
ホンダの開発担当者は、新型フィットについて、「形を変えるなどすれば、燃費40キロは達成できたが、バランスを考えた」と話している。ホンダ独自のハイブリッドシステムを刷新。「燃費も走行性能も大幅に進化させた」(ホンダ)自信作で“打倒トヨタ”を目指す。
バッテリーには高性能リチウムイオン電池を採用し、モーターの出力も高めるなど、現フィットの一部車種に採用しているHVシステムとは抜本的に刷新。燃費は現行車種比で38%向上させた。