ホンダ、全乗用車にHV フィットで雪辱 トヨタの牙城崩す

ホンダが軽自動車を除く乗用車すべてにハイブリッド車(HV)を設ける見通しとなった。世界最高効率の燃費性能を誇る「フィット」や、セダン「アコード」に搭載した高効率のハイブリッド技術の完成が大きい。国内HV市場で7割強のシェアを持つトヨタ自動車の牙城を崩し、2強体制の形成を目指す。
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 ホンダは、車の大きさに応じて1~3つのモーターを使い分けるハイブリッド技術を開発。6日発売するフィットは、従来モデル比で35%も燃費を改善した。今後は、高級セダン「レジェンド」やスポーツカー「NSX」に加え、年内発売のスポーツ用多目的車(SUV)、来年発売予定の小型セダン「シティ」がHVになる。10月発売のミニバン「オデッセイ」にも今後、HVモデルを追加する。
 ホンダは、トヨタのHV「プリウス」打倒に向け、1999年と2009年に「インサイト」を投入した。しかし、電気モーターを補助動力と割り切ったことで、性能で見劣りするとの評価や、トヨタがプリウスの価格を一気に40万円以上も引き下げたことで苦戦。HVの世界累計販売台数は6月末時点で約111万4000台にとどまる。対するトヨタは、昨年1年間で121万9000台を販売、累計では500万台を突破した。
 雪辱を果たす新型フィットは「国内販売の7割程度がHVとなる」(峯川尚専務執行役員)とみており、月2万台を超える販売が続く「アクア」、8月に1万6759台を売り上げた「プリウス」に挑む。トヨタは、8月に主力車「カローラ」にHVを設定するなど、これまで高級車や専用車のみだった車種展開を拡充。15年末までに15車種の新型HVを発売する方針だ。

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