ホンダ、新型車最多6種投入 初の100万台目標に 14年度販売

 ホンダは2014年度の国内販売の計画台数を当初設定した103万台のままで変えず、同社初の100万台超えに挑む。25日に発表する。昨年9月に発売した小型車「フィット」の販売が1年間を通じて拡販に貢献する効果に加え、全面改良を含む新型車を過去最多となる6車種投入することで達成につなげる。このうちハイブリッド車(HV)は3車種となる見込みだ。
 日本自動車工業会は国内全体の自動車販売台数について、14年度は消費税増税前の駆け込み需要の反動から前年度比15.6%減の475万台に落ち込むとみている。しかし、ホンダは足元の状況も踏まえ、市場の低迷は限定的で510万~520万台になると予測。増税前に投入した新型車の販売が好調に推移していることもあり、年初までに設定した103万台の販売目標を維持する方針を、今月に入ってから全国の販売店に伝えた。
 ホンダは、新型車のフィットとスポーツ用多目的車(SUV)「ヴェゼル」について2月にリコール(回収・無償修理)を発表。販売への影響が危惧されたものの「キャンセルは少なく、受注は引き続き好調」(幹部)といい、100万台超えには支障を来さないと判断した。
 ホンダの13年度の国内販売台数は、過去最高を記録した軽自動車の好調な販売に支えられ、前年度比18.4%増の84万8379台だった。14年度目標の103万台は21.4%増で、達成すれば13年度を上回る伸びとなる。
 強気の目標は国内生産の維持・拡大につなげる狙いもある。リーマン・ショック以降、為替リスクを抑えるため海外シフトを進めた結果、ホンダの国内生産は5年連続で100万台を下回り、13年度は93万6879台だった。だが、競争力や雇用を維持し、長らく続く国内四輪事業の赤字脱却を図るには国内の収益力強化が欠かせず、ホンダは国内の生産、販売を早期に100万台に乗せることを目指す。

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