ホンダは国内工場からの自動車の輸出を将来は半分に減らす方針を明らかにした。円高で輸出採算が悪化しているため、海外生産に振り替える。輸出が減る分は安価な軽自動車の販売を増やし、これまで同様の年100万台規模の国内生産は維持する。拠点が海外に流出する空洞化は避ける考えだ。
伊東孝紳社長が朝日新聞のインタビューで明らかにした。ホンダは2010年度に世界で357万台を生産、うち日本国内では91万台をつくり、31万台を輸出している。輸出比率は34%で、自動車業界全体の53%より低いが、伊東社長は「今は国内生産の3~4割を輸出しているが、10年ほどかけて輸出は1~2割にする」と述べた。