ホンダ「N360」復刻 来年3月投入、軽販売強化

 ホンダは昭和40年代に流行した「N360」を来年3月、軽自動車として復刻発売する。エンジンや車台を一新し、「N」シリーズとして展開する。N360はホンダ初の軽自動車として、四輪車事業の礎を築いた名車で、原点に立ち返って国内の軽自動車事業の巻き返しを図る考えだ。
 N360復刻版は、2年前の東京モーターショーで電気自動車「EV-N」として出展されたが、新たにガソリンエンジン車としてデザインなども変更して発売する。車名は現在検討中だが、N360の当時の愛称の「『Nコロ』も候補の一つ」(ホンダ幹部)という。
 ホンダ初の量産車のN360から「N」の車名を踏襲することで、軽自動車を一から作り直そうという強い意気込みが込められている。第1弾として、12月中旬にワゴンタイプ「N BOX」を発売。続いて、発売するN360復刻版は、ワゴンに続くセダンタイプとして車種の幅を広げるとともに、シリーズのシンボルの役割を担う車種として前面に押し出す。
 歴史的な円高が続き、輸出採算が悪化する中、自動車各社は国内販売の強化を迫られている。ホンダは今後「販売の7割を超える」(ホンダ幹部)とされる軽自動車と小型車を中心に販売を強化しており、Nシリーズの展開で販売シェア拡大を目指す。

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