ホンダの株価がトヨタ上回る 今年2月以来、足元の業績で明暗

2日午前の東京株式市場で、ホンダの株価がトヨタを上回った。逆転は、トヨタが大規模リコール問題の逆風にさらされていた今年2月以来。両社とも急激な円高による業績圧迫懸念で株価も低迷しているが、ホンダは新興国の二輪車販売が好調な一方、トヨタは稼ぎ頭の米国の新車販売が落ち込んでいることが嫌われているようだ。
 午前の終値は、ホンダが54円高の2861円に対し、トヨタは18円安の2839円。トヨタは前日の1日に一時2806円を付け、年初来安値を更新。株式時価総額も2月以来の10兆円の大台割れとなっている。ホンダは7月6日に付けた年初来安値の2470円から約400円上昇し、時価総額は5兆円台に乗せている。
 米国で1日発表された8月の新車販売は、トヨタが34・1%減、ホンダも32・7%減と、前年に政府のエコカー購入支援策で大きく伸びた反動からいずれも大幅なマイナスだった。ただ、ホンダの場合、二輪車の世界販売が好調なことなどが、下支え材料になっいている。
 2011年3月期の連結営業利益予想も、トヨタが3300億円に対し、ホンダは4500億円。日興コーディアル証券の橘田憲和ストラテジストは「足元の業績でホンダが勢いがある」と話している。

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