ホームレスにマイルームを 仙台の不動産4社が支援の会

仙台市内でホームレスの自立支援に取り組むNPO法人ワンファミリー仙台(立岡学理事長)の活動を、住居面でバックアップする不動産会社が「ワンファミリーホームの会」を設立した。ワンファミリー仙台が社会復帰をサポートする生活困窮者を対象に、賃貸住宅の仲介をするほか、活動の趣旨に賛同するアパートの所有者らを発掘する。
 ホームの会に参加するのは、ワンファミリー仙台に協力してきた北山不動産商事、シティランド、平和住宅情報センター、三住(いずれも仙台市)の4社。青葉区で10月22日行われた設立大会では活動方針を決めたほか、会員を募っていくことを確認した。
 仙台市の場合、生活保護で単身者に支給される住宅扶助費の上限は3万7000円。1Kのアパートなど、扶助費の範囲内で借りられる賃貸住宅は市内に一定程度あるが、大家が生活困窮者の入居を嫌がる傾向は否めないという。
 会長を務める石川二明さん(62)は「理解ある大家をいかに増やすかが一番の課題。都会のはざまで不遇な一生を送らないよう、少しでも手助けしたい」と意気込む。
 ホームの会設立を受け、ワンファミリー仙台はNPO法人ホームレス支援全国ネットワーク(東京)の援助を得て、ホームレスが自立した生活に移行する際、住宅の賃貸借契約に必要な保証人の紹介、継続的な生活支援を行うプロジェクトを展開していく考えだ。
 立岡理事長は「再野宿化や孤独死といった社会問題に正面から向き合い、一人でも多くの人たちが居宅で自立した生活ができるよう努力したい」と話している。

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