マスク、医療用と一般用にJIS基準…素材限定せず一定の性能で

政府は医療用と一般用のマスクについて、性能の目安となる日本産業規格(JIS)を制定する。新型コロナウイルスの感染拡大で需要が増えており、品質や性能に問題がある製品の流通を減らして利用者の安全確保に役立てる。 【図表】ワクチン副反応、2回目のほうが多い

 市販のマスクと医療機関や介護施設などで働く人が使う医療用マスクに、それぞれ性能基準を設ける。メーカーは、業界団体「日本衛生材料工業連合会」の認証を得た製品に専用のマークを表示できる。早ければ今夏に市場に出回る見通しだ。経済産業省

 いずれもウイルスやバクテリア、大気汚染物質をとらえる性能や通気性などに一定の基準を設け、これを上回る製品を認証する。素材は限定せず、布製やウレタン製も認める一方、一般用で洗濯による再利用を想定する場合、洗濯後に品質基準を満たすことを条件にする。

 これまで日本のマスクは、粉じんを想定した産業用を除いて規格が設けられていなかった。コロナ禍で需要が急増したマスクの生産に異業種の参入が相次ぎ、品質を管理する必要があると判断した。2020年度のマスクの国内出荷量は一般向けだけで100億枚を超え、前年度の約2倍に増えた。

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