日本では冬になると多くの人が身に着けるマスク、実は風邪やインフルエンザの予防には全く効果がないことをご存じだろうか。
日本の厚生労働省をはじめ、アメリカのアメリカ疾病予防管理センター(CDC)やイギリスの国民保健サービス(NHS)も予防のためにはマスクの着用を推奨していないのだ。
では、対策としてはどのようなものがあるのだろうか。
いずれもが推奨しているのは予防接種だ。どの機関も特にインフルエンザの流行前に接種することを勧めている。予防に効果があるだけではなく、症状を軽くすることを期待できるとしている。
他には、手を清潔に保つことや患者に近寄らないことなどを推奨しているが、CDCは病気になった時の対策についても言及している。
CDCは職場における対策の1つとして、自分や家族が病気になった時に同僚がその仕事をカバーできるようにしておくことを勧めている。いくら気を付けていても病気になってしまうのが人間だ。CDCの言う通り予防だけではなく、万が一のための準備が大切だろう。
また、インフルエンザと風邪の見分け方についてだが、これについてはCDCと厚生労働省が詳しい症状の違いについて解説しているのに対し、NHSは「普段通りの生活を送れるなら風邪、無理ならインフルエンザ」という非常にざっくりとした判断基準を提供してくれている。それでいいのかNHS…。
最後になるが、マスクは予防については効果がないものの、風邪やインフルエンザの拡散を防ぐ効果があることは周知のとおりだ。冬になると外国人が引くほど多くの人々がマスクをする日本の習慣は、他人のことを第一に考える日本人のメンタリティが表れているのかもしれない。