米短文投稿サイト「ツイッター」を買収したイーロン・マスク氏が16日、「長時間、猛烈に働く」ことに賛同できないなら退職するよう迫るメールを社員に送った。メールに添付したリンクで「イエス」をクリックしなければ解雇すると示唆している。複数の米メディアが報じた。マスク氏は全社員の半数の約3700人を解雇したうえで在宅勤務を認めない方針も示しており、急激な環境変化で社内の混乱が続きそうだ。
米CNBCテレビによると、マスク氏はメールで「世界的に競争が激化する中でツイッターが成功するには、極端にならなければならない。これは長時間、猛烈に働くことを意味する」と主張。「もし新しいツイッターの一員になりたいなら、添付したリンクでイエスをクリックしてほしい」と求め、「明日午後5時(米国時間17日午後5時)までにそうしなかった社員は3カ月分の解雇手当が支払われるだろう」とした。
メールの差出人名はマスク氏で、日付けは11月16日。タイトルは「分かれ道」だった。
マスク氏は自身も猛烈な働き方をすることで知られている。自らが経営する米電気自動車大手「テスラ」では、工場内の会議室に寝袋を持ち込んで寝ているエピソードを披露したこともある。
マスク氏は10月下旬にツイッターを約440億ドル(約6兆円)で買収。赤字体質から脱却するため、人員削減などの構造改革を進めている。抜本的な組織改革は今週末までに終えるという。【ワシントン大久保渉】